
2016年2月から約4年間、週刊少年ジャンプで連載していた『鬼滅の刃』。
炭売りの心優しき少年、竈門炭治郎をはじめとする魅力的なキャラクターたちが織り成す物語は、多くの読者を惹きつけました。
今回はアニメ1期に当たる「竈門炭治郎 立志編」から、「無限列車編」「遊郭編」のネタバレ(あらすじ)や、魅力的なキャラクターたちを紹介します。
- 「立志編」のネタバレあらすじ
(今すぐ読むならこちら) - 「無限列車編」のネタバレあらすじ
(今すぐ読むならこちら) - 「遊郭編」のネタバレあらすじ
(今すぐ読むならこちら) - 主要キャラクターと声優
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2020年に放映された映画「無限列車編」は興行収入380億円を突破。
名実ともに歴史に名を残す作品となりました。
2021年中にアニメ2期となる「遊郭編」の放送も決定し、再度注目を集めています。
本記事では『鬼滅の刃』シリーズをすべて解説しているので、最新作の「遊郭編」も含めてお楽しみください。
アニメ『鬼滅の刃』の作品概要

心優しい炭売りの少年「竈門炭治郎」。幼い頃に父を亡くした彼は、6人兄弟の長男として一家を支えていました。
ある日、いつものように仕事から帰った炭治郎は、鬼に殺された家族を見つけます。
長女の禰豆子だけまだ生きていることに気付き、妹を背負って医者の元へ急ぐ炭治郎。
しかし道中、禰豆子は人食い鬼へと変貌し、炭治郎に襲い掛かります。
炭治郎の必死の呼びかけに禰豆子は理性を取り戻し、ポロポロと涙を流しました。
その時「鬼殺隊」を名乗る男、冨岡義勇が炭治郎の前に現れます。有無を言わさず禰豆子に斬りかかる義勇。
しかし、両手を広げて炭治郎を守ろうとする禰豆子の異例な行動を目にし、義勇は驚愕しました。
「こいつらは何か違うかもしれない」
今までにない感覚を得た義勇は、刃を納めます。炭治郎は義勇から推薦を受け、鬼殺隊への入隊を目指すことになりました。
育手「鱗滝左近次」の、2年にもわたる厳しい修行を乗り越えた炭治郎。
師から受け継いだ「全集中・水の呼吸」を駆使し、「鬼殺隊最終選別試験」を突破、見事鬼殺隊への入隊を果たします。
禰豆子を人間に戻すため。
そして、愛する家族の仇を討つため。
炭治郎はたくさんの仲間たちと共に、鬼の首領「鬼舞辻無惨」の討伐を目指すのでした。
原作者 | 吾峠呼世晴(集英社「週刊少年ジャンプ」連載) |
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放送期間 | 2019年4月6日~2019年9月28日 ※地域によって若干異なります |
映画公開日 | 2020年10月16日 |
原作の連載期間 | 2016年2月15日~2020年5月18日 |
コミック巻数 | 23巻 |
話数(原作) | 全205話 |
製作 | アニプレックス、集英社、ufotable |
声優 | 花江夏樹 鬼頭明里 下野紘 松岡禎丞 櫻井孝宏 |
公式サイト | 『鬼滅の刃』公式 |
動画視聴 | 『鬼滅の刃』を動画視聴 |
アニメ『鬼滅の刃』の見どころ※ネタバレなし
自分の至らなさに打ちひしがれても、どんなに大きな壁が立ちはだかっても決して挫けず、がむしゃらに前へ進み続ける炭治郎。決してぶれない彼の姿は、見る人たちに勇気を与えます。
鬼たちが背負わざるを得なかった運命の切なさ、やりきれなさは、涙なしには語れません。鬼の悲しみに寄り添う炭治郎の姿も、見どころの一つです。
映画版で描かれる、彼の最期の戦いは必見です。間違いなく鬼滅の刃を代表する名シーンといえるでしょう。
アニメ『鬼滅の刃』第1期「竈門炭治郎 立志編」のネタバレ・あらすじ

鬼の首領・鬼舞辻無惨に家族の命を奪われ、最愛の妹を鬼にされた炭治郎は、冨岡義勇の導きにより、鬼を狩る組織「鬼殺隊」への入隊を志します。
育手・鱗滝左近次による厳しい修行を経て、鬼殺隊選別試験を突破し、見事鬼殺隊への入隊を果たした炭治郎。
不死の鬼を葬り去る特殊な刀「日輪刀」と、鱗滝直伝の「全集中・水の呼吸」を駆使し、鬼を狩る任務に臨みます。
人を喰わぬ鬼、珠世・愈史郎との出会い
浅草の任務で家族の仇、鬼舞辻無惨に遭遇した炭治郎。
怒りに震える炭治郎を尻目に、無惨は通行人を鬼にし、騒ぎに乗じて逃亡します。
鬼にされた男が人を傷つけないよう、押さえつける炭治郎の前に、珠世、愈史郎を名乗る2人の鬼が現れました。
2人は鬼でありながら人を喰わず、輸血と称して集めた血液を摂取することで生きています。
珠世が目指すのは炭治郎と同じく、鬼舞辻無惨の抹殺です。
珠世の屋敷に招待された炭治郎と禰豆子は、珠世たちの話を聞いている途中、無惨の手下
「朱紗丸」と「矢琶羽」の襲撃を受けます。
珠世、愈史郎の力を借りて刺客を撃退した炭治郎。
無惨を倒すため、禰豆子を人間に戻すため、研究を続けるという珠世に協力することを誓い、炭治郎は浅草を発ちました。
同期の隊士、善逸・伊之助と臨む任務
次の任務に向かう道中、炭治郎は臆病すぎる隊士、我妻善逸と出会います。
2人が向かったのは、鼓の音が響く不気味な屋敷。
屋敷に潜入した炭治郎は、猪の頭を被った異様な隊士、嘴平伊之助と出会いました。
鬼も仲間も関係なく、強者とあれば無差別に戦いを挑む伊之助に、炭治郎は困惑します。
まったく統率の取れない仲間たち。
炭治郎は一人で、屋敷に潜む鼓の鬼「響凱」と対峙し、必死に戦って勝利をおさめました。
「藤の花の家紋の家」で戦いの傷を癒した「炭治郎・善逸・伊之助」は、那田蜘蛛山の任務へ向かいます。
那田蜘蛛山では、家族に執着をもつ鬼、累が偽りの家族と共に暮らしていました。
炭治郎は累に死の直前まで追い込まれますが、亡き父から受け継がれた「ヒノカミ神楽」を舞うことで窮地を脱します。
しかし、鬼の中でも特に強いとされる「十二鬼月」の称号をもつ累には刃が立たず、炭治郎は再び絶体絶命に陥りました。
累に殺される直前、炭治郎を救い出したのは、あの日に出会った冨岡義勇でした。
累との死闘の末、生き残った炭治郎。
しかし炭治郎の事情を知らない鬼殺隊員「胡蝶しのぶ」は、禰豆子を殺そうとします。
炭治郎の処遇を問う柱たち
鬼を連れていた罪で、鬼殺隊本部に連行された炭治郎。鬼殺隊最高位の隊士「柱」たちに囲まれました。
禰豆子が人を喰わないことを説明しようとしても、柱たちは聞く耳を持たず、炭治郎と禰豆子を殺そうとします。
しかし直後に現れた鬼殺隊のトップである「産屋敷輝哉(うぶやしきかがや)」は、柱たちに炭治郎と禰豆子の存在を認めるよう話しました。
柱の一人である不死川実弥は輝哉の言葉に納得せず、禰豆子を暴走させようと自らの腕を切って血を滴らせます。
しかし禰豆子は強い精神力をもって血の誘惑に耐え、あらめて自身が人を喰わない鬼であることを証明してみせるのでした。
鬼殺隊として認められた炭治郎、禰豆子は、柱の一人である胡蝶しのぶの蝶屋敷に運ばれ、治療を受けます。
蝶屋敷では、那田蜘蛛山ではぐれた善逸と伊之助も待っていました。
生き別れた仲間と涙の再会を果した炭治郎。
蝶屋敷で傷を癒した3人は、新たな任務のため、炎柱「煉獄杏寿郎」の待つ無限列車へと向かうのでした。
アニメ『鬼滅の刃』第1期「竈門炭治郎 立志編」の各話あらすじ詳細
アニメ『鬼滅の刃』劇場版「無限列車編」のネタバレ・あらすじ

多数の乗客や捜査に向かった鬼殺隊員達が、謎の失踪を遂げている「無限列車」。
鬼の痕跡を探るべく「炭治郎・善逸・伊之助」、そして炎柱の煉獄杏寿郎は列車に乗り込みます。
無限列車に潜んでいたのは、他人の夢を操る鬼「魘夢」でした。魘夢の策略により、炭治郎たちは深い眠りに落ちてしまいます。
炭治郎が見たのは家族と過ごす幸せな夢。
これが夢だと気付いた炭治郎は、一か八か自分の頸を斬り、覚醒します。
目覚めた炭治郎と魘夢の戦い
夢から覚めた炭治郎は、禰豆子に杏寿郎たちを起こすように促すと、鬼の匂いを辿りました。
「あれえ、起きたの、おはよう」
走行中の列車の上で、魘夢は呑気な声をあげます。
「人の心の中に土足で踏み込むな!」
強い怒りを抱いた炭治郎は、魘夢に斬りかかりました。
あっさりと頸を斬られた魘夢。炭治郎が戸惑っていると、魘夢は高揚した声をあげます。
炭治郎が斬り捨てたのは魘夢ではありませんでした。彼は今、無限列車と同化し、巨大な鬼と化していたのです。
杏寿郎の指示に従い奮闘する炭治郎たち
300人余りの乗客を一飲みにしようとする魘夢。
目覚めた杏寿郎の指揮により、炭治郎・伊之助は魘夢の頸を探し、「善逸・禰豆子・杏寿郎」は魘夢の魔の手から乗客を守ります。
幾度か魘夢の罠にかかりそうになりながらも、炭治郎・伊之助は魘夢の頸を見つけ出し、力を合わせて一刀両断しました。
魘夢を倒し、安堵する炭治郎たちの元に、突如上弦の参「猗窩座」が現れます。
不死の強敵、猗窩座を前に、杏寿郎は全力で立ち向かいます。
猗窩座は杏寿郎の強さを認め、鬼となるよう勧めますが、杏寿郎は決して首を縦に振りませんでした。
どんなに杏寿郎が攻撃をしても、一瞬にして回復してしまう猗窩座。
対して生身の人間である杏寿郎には、傷が蓄積されていきます。
炎柱・煉獄杏寿郎の生き様
炎の呼吸・奥義「煉獄」と、猗窩座の「破壊殺・滅式」がぶつかり合い、杏寿郎は致命傷を負って膝をつきました。
日が昇り、猗窩座は逃亡します。
300人余りの乗客と炭治郎たちを、上弦の参・猗窩座から守り切った杏寿郎は、最期の言葉を炭治郎に託します。
「心を燃やせ、歯を食いしばって前を向け。」
柱としての務めを立派に果たし、散っていった杏寿郎。
炭治郎はとめどなく涙を流し、彼の名を呼び続けるのでした。
[caption id="attachment_9754" align="aligncenter" width="640"] (C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable[/caption]週刊少年ジャンプ連載、吾峠呼[…]
アニメ『鬼滅の刃』第2期「遊郭編」のネタバレ・あらすじ

音柱「宇髄天元」と共に、遊郭に潜む鬼の調査に出かけることになった「炭治郎・善逸・伊之助」。
遊郭には宇髄の3人の妻が潜入していましたが、ある日を境に連絡が取れなくなっていました。
遊郭に潜んでいたのは、上弦の陸「堕姫」。
堕姫は花魁として働きながら、美しい遊郭の女たちを食い物にしていたのです。
遊郭に潜入する炭治郎たち
「炭治郎・善逸・伊之助」の三人は、宇髄の指示により、女装して遊郭に潜入します。
それぞれ堕姫の足跡をつかむものの、なかなか本人にたどり着くことができません。
そんな中、善逸が堕姫に囚われ、行方不明となりました。宇随は残された炭治郎と伊之助に逃げるよう伝え、1人で鬼を討とうとします。
しかし炭治郎・伊之助は宇髄の忠告を無視し、善逸を探し続けました。
上弦の陸・堕姫との戦い
はじめに堕姫と遭遇したのは炭治郎でした。
人の命を軽んじる堕姫の発言に、深い怒りを抱く炭治郎でしたが、堕姫に歯が立ちません。
追い詰められた炭治郎を救ったのは、禰豆子でした。
しかし禰豆子は戦いの中で理性を失い、鬼化が進んで暴走してしまいます。
一方伊之助は、堕姫に囚われた善逸を発見し、救い出します。宇随も妻を見つけ、堕姫と戦う炭治郎の元に駆けつけました。
「派手に鬼化が進んでやがる。地味に子守唄でも歌ってやれや。」
宇随の軽口を真に受けた炭治郎は、暴走する禰豆子に子守唄を聞かせます。
すると不思議なことに、禰豆子は赤子のように泣き出し、おとなしくなりました。
上弦の陸・妓夫太郎登場
宇随は、炭治郎が苦戦していた堕姫を一瞬にして斬り捨てます。力の差を見せつけられ、唖然とする炭治郎。
しかし、堕姫の背中からもう一人の上弦の陸「妓夫太郎」が登場し、事態は急変します。
堕姫の兄である妓夫太郎は、堕姫よりも数段手ごわい相手でした。
しかも堕姫と妓夫太郎の頸を同時に斬らなければ、2人を倒すことはできません。
伊之助・善逸が合流し、炭治郎たちは少しずつ妓夫太郎・堕姫を追い詰めます。
しかし戦いの中で宇髄は、左腕と左目を失う重傷を負ってしまいました。
宇随のサポートにより、「炭治郎・善逸・伊之助」は、力を合わせて妓夫太郎・堕姫の頸を斬り落とします。
上弦の鬼の討伐は、鬼殺隊が100年以上成し遂げられなかった快挙でした。
アニメ『鬼滅の刃』主要キャラクターと声優
アニメ『鬼滅の刃』に登場する主要キャラクターと声優を、カテゴリーごとに紹介していきます。
「竈門炭治郎 立志編・無限列車編・遊郭編」の魅力あるキャラクターをご覧ください。
同期組

炭治郎には、共に藤襲山の最終選別試験を突破した4人の同期がいます。
4人はかなりの個性派ぞろいで、それぞれ我が道を突き進むタイプです。
しかし炭治郎と接するうちに、次第に氷解し、打ち解け合っていきます。
それぞれ五感に関する特殊な力を持っていることから、ファンの間では「五感組」と呼ばれることも。
同期組の性格や設定、呼吸などを紹介していきます。
竈門炭治郎(かまどたんじろう)|花江夏樹
炭治郎は、鬼舞辻無惨に家族を惨殺され、最愛の妹を鬼にされた少年です。
嘘がつけない正直者で、努力家の炭治郎。
竈門家の長男であることに誇りを持っており、困難に直面すると「俺は長男だ…!」と自身に言い聞かせ、乗り越えようと奮闘します。
彼の原動力は、幼い頃父に言われた「自分が苦しいときでも、人を慈しむことができるしなやかで強い人間になれ」という言葉です。
炭治郎が扱うのは、鱗滝左近次から教わった「水の呼吸」と、亡き父から受け継いだ「ヒノカミ神楽」。
炭治郎はすぐれた嗅覚を持ち、相手の匂いをかぎ取って気持ちや行動を察することができます。
我妻善逸(あがつまぜんいつ)|下野紘
善逸は借金を肩代わりしてもらう代わりに、鬼殺隊の育手「桑島慈悟郎」に弟子入りした少年です。
非常に憶病で自分に自信がなく、常に後ろ向きの発言を繰り返します。
善逸が扱うのは、桑島慈悟郎から伝授された「雷の呼吸」です。
しかし善逸は、6つある雷の呼吸のうち、壱ノ型しか習得することができませんでした。
善逸は聴覚が抜きん出て鋭く、相手の心音や血の巡る音を聞くことで、相手の気持ちや行動を察することが可能です。
臆病な善逸は、鬼を目にすると恐怖のあまり眠ってしまいますが、眠ることで余計な力が抜け、本来の力を発揮できるようになるのです。
女の子が好きで、鬼殺隊に入るまでに7人と付き合っていた善逸。
それだけ聞くとモテ男のようですが、実際のところ、善逸はカモにされていただけ。
女の子たちの目的は金を巻き上げることであり、善逸は手すら握らせてもらえませんでした。
炭治郎と出会い、禰豆子に一目惚れしてからは、勇気をもって鬼に立ち向かえるようになりました。
嘴平伊之助(はしびらいのすけ)|松岡 禎丞
伊之助は、猪に育てられた野生児です。
山で育った伊之助の生き甲斐は、強いやつと力比べをすること。
鬼殺隊に入隊を決めたのも、より強い敵と出会うためでした。
幼い頃から山の麓に住む民間人と関りを持っていたため、日本語は堪能な伊之助。
しかし人間のしきたりや文化については疎く、突飛な行動をとることもしばしばです。
伊之助が使うのは「獣の呼吸」。風の呼吸に似ていますが、伊之助が編み出したオリジナルです。
伊之助は皮膚感覚が鋭く、意識を集中させることで、敵の位置や背後の様子を察することができます。
猪頭を被り、上半身は常に裸という異様な出で立ちの伊之助ですが、少女のように可愛らしい顔だちをしています。
栗花落カナヲ(つゆりかなを)|上田麗奈
常に柔和な笑みを浮かべる少女、カナヲ。
可憐な見た目に反して、実力は同期の中でも抜きん出ています。
幼い頃、実の両親に売られたカナヲは、蝶屋敷の胡蝶姉妹に救い出されました。
ひどい虐待を受けて育ったせいで、カナヲは自分の気持ちに対し、非常に鈍感です。
すべての事を「どうでもいい」と思っているため、些細なことも自分で決められず、決断する時は何でもコインを投げて決めていました。
しかし炭治郎と出会い、心の声を大事にするよう諭されたことで、カナヲは少しずつ変わっていきます。
カナヲが扱うのは「花の呼吸」です。優れた視覚も持っており、高い動体視力を誇ります。
不死川玄弥(しなずがわげんや)|岡本信彦
玄弥は生き別れた兄、不死川実弥に会うため鬼殺隊を志した少年です。
入隊当初は近寄りがたい雰囲気をかもし出していましたが、炭治郎らと接するうちに、本来の不器用で優しい性格をみせるようになりました。
玄弥は剣の才能に恵まれず、どんなに修行を積んでも呼吸を習得することができませんでした。
絶望した玄弥は、鬼を喰うことで一時的に鬼と同等の力を得る禁断の技「鬼喰い」をしてしまいます。
「鬼喰い」を可能としているのは、玄弥のもつ特殊な味覚と、人並外れた咬合力です。
日輪刀と共に、陽光の力を込めた南蛮銃も用いて戦います。
竈門禰豆子(かまどねずこ)|鬼頭明里
禰豆子は炭治郎の妹であり、鬼舞辻無惨により人食い鬼にされた少女です。
鬼となっても禰豆子は決して人を喰うことなく、強靭な精神力により衝動を抑え込んでいます。
人間だった時、禰豆子は賢く優しい、町でも評判の美人でした。
子供の頃から聞き分けが良く、我儘を一つも言わずに育った禰豆子。
心根が優しく、いつも自分より周りの人を優先する性格は、兄の炭治郎にそっくりです。
禰豆子が使う技は「血鬼術・爆血」。自らの血を燃やし、鬼を攻撃したり、鬼の放った毒を浄化したりすることができます。
柱たち

鬼殺隊最高位の9人の剣士「柱」。
文字通り、柱は鬼殺隊を支える存在です。
柱たちはそれぞれ呼吸を極めており、一般隊士とは桁違いの強さを誇ります。
柱になるための条件は、階級を「甲」まで上げ、鬼を50体倒すか、十二鬼月を倒すことに。
常人離れした力をもつ柱たちは、一般隊士たちから尊敬されると共に、畏怖の念も抱かれています。
柱たちは「継子」と呼ばれる弟子を取ることができますが、あまりにも訓練が過酷であるため、継子が務まる隊士は少ないようです。
冨岡義勇(とみおかぎゆう)|櫻井孝宏
水柱・冨岡義勇は、炭治郎を鬼殺隊に導いた青年です。
最愛の姉を鬼に殺された憎しみから、鬼殺隊への入隊を志しました。
常に無表情で感情が推し量りにくい義勇。
一見クールな一匹狼ですが、仲間となれ合おうとしないのには彼なりの理由があるようです。
義勇が扱うのは「水の呼吸」。本来水の呼吸は拾ノ型までしか存在しませんが、義勇は自ら、拾壱番目の型「凪」を編み出しています。
胡蝶しのぶ(こちょうしのぶ)|早見沙織
いつも笑みを絶やすことのない小柄な女剣士、蟲柱「胡蝶しのぶ」。
家族を鬼に惨殺され、姉のカナエと共に鬼殺隊へ入隊しました。
薬の研究をしていた両親の影響で、薬学に精通しているしのぶ。
柱の中で、鬼の頸を斬ることができない唯一の剣士ですが、鬼を殺す毒を開発した偉大な功績をもっています。
しのぶが扱うのは「蟲の呼吸」です。
突き技に特化している蟲の呼吸。特殊な刀を敵に突き刺し、都度調合した毒を注入することで倒します。
煉獄杏寿郎(れんごくきょうじゅろう)|日野聡
常に声を張り上げ、豪快に笑う明朗快活な剣士、炎柱「煉獄杏寿郎」。
かっと見開いた、どこを見ているのかわからない目が特徴的です。
代々炎柱を輩出する煉獄家の長男として生まれた杏寿郎は、物心ついた時から剣の修行に取り組んできました。
座右の銘は「斃れて後已む 精神一到 何事か成らざらん」
まっすぐで、どんな苦難に直面しても諦めない、強く優しい人です。
杏寿郎が扱うのは炎の呼吸。地面をしっかりと踏みしめ、下半身に力を入れて堂々と刀を振るうのが特徴の、豪快な技です。
宇髄天元(うずいてんげん)|小西克幸
音柱・宇髄天元は、派手を愛し、きらびやかな装飾に身を包みながらも、元忍という異例の経歴をもつ男です。
父に任務第一、命は二の次と教え込まれ、物心ついた時から過酷な訓練を強いられてきた天元。
訓練の中で実の兄弟と殺し合いをさせられたことで、天元は里を抜ける決断をし、鬼殺隊に入隊しました。
天元には、里の掟で結ばれた3人の妻がいます。
雛鶴・まきを・須磨の3人は、天元の妻であると共にくのいちであり、天元の任務を円滑に行うための情報収集を担います。
天元が扱うのは「音の呼吸」。
攻撃と共に地が爆ぜる、派手好きの天元にぴったりの呼吸です。
時透無一郎(ときとうむいちろう)|河西健吾
霞柱・時透無一郎は、柱の中で最年少の天才剣士です。
刀を握ってから、たったの2か月で柱になった異例の経歴を持ちます。
無一郎は双子の兄を鬼に殺されたことで、鬼殺隊への入隊を決意しました。
兄を殺した鬼と戦った時の後遺症で、記憶障害を患っています。
他者に興味関心がなく常に虚ろな目をしていますが、鬼に対する憎しみは忘れていません。
無一郎が扱うのは「霞の呼吸」です。
霞の中を舞うように流麗な剣技が特徴です。
甘露寺蜜璃(かんろじみつり)|花澤香菜
恋柱「甘露寺蜜璃」は、天真爛漫で底なしに明るい女性です。
常人の八倍もの筋力をもつ特異体質に生まれた蜜璃は、その筋力を維持するために、大量の食事を必要とします。
はじめてのお見合いで特異体質を指摘され、手ひどく振られた過去をもつ蜜璃。
異質な自分を受け入れてくれる結婚相手を探すため、鬼殺隊への入隊を志しました。
蜜璃の扱う呼吸は「恋の呼吸」。
もともとは炎柱の杏寿郎の元で炎の呼吸を学んでいましたが、オリジナリティが強すぎて、恋の呼吸として独立することになりました。
蛇柱の伊黒小芭内に恋心を抱いていますが、お見合いのトラウマから、気持ちを伝えられずにいるようです。
伊黒小芭内(いぐろおばない)|鈴村健一
蛇柱「伊黒小芭内」は、常に口元を包帯で隠している剣士です。
皮肉屋で毒舌家な小芭内。彼が発言する時は、常に「ネチネチ」という擬音が付いて回ります。
首に巻き付けている蛇の名前は鏑丸(かぶらまる)。戦いを共にする相棒です。
甘露寺蜜璃に一目惚れしており、彼の毒舌も蜜璃の前ではなりを潜めます。
蜜璃と正反対で小食家な小芭内。3日程度なら食事を取らなくても問題ないようです。
小芭内が扱うのは「蛇の呼吸」。小柄で腕力は他の柱に劣るものの、「曲がる太刀筋」にて敵を惑わす、技巧派の剣士です。
不死川実弥(しなずがわさねみ)|関智一
風柱「不死川実弥」は、柱の中で最も一般隊士に恐れられている剣士です。
傷だらけの顔、血走った目、粗野な言動と近寄りがたい雰囲気をもつ実弥ですが、本当は情に厚く優しい心の持ち主です。
実弥が鬼殺隊に入った理由は、最愛の母親を鬼にされたため。
兄弟たちを食い殺そうとする母親を止めるために、殺さなければならなかった悲しい過去を持ちます。
彼の隊服に刻まれた「殺」の文字には、「鬼は皆殺し」の意味が込められています。
実弥が扱うのは「風の呼吸」。実弥の気性を現すような荒々しい剣技です。
悲鳴嶼行冥(ひめじまぎょうめい)|杉田智和
岩柱「悲鳴嶼行冥」は、鬼殺隊最強の剣士です。
熊のような巨躯と怪力により、圧倒的な立ち回りを見せます。
行冥は赤ん坊の頃に両目を失明していますが、人一倍感覚が鋭いため、常人と変わらず動くことができました。
そのため子供の頃は、「盲目を演じている」と嘘つき呼ばわりされることもあったようです。
鬼殺隊に入る前は、寺で孤児たちと慎ましく暮らしていた行冥。
しかしある夜、寺は鬼の襲来を受け、孤児たちは一人を残して鬼に食い殺されてしまいます。
行冥は鬼から子供たちを守ろうと必死に動いていたにもかかわらず、駆けつけた大人により子供殺しの濡れ衣を着せられ、投獄されてしまいます。
無実の罪で死刑に処されようとしていたところを、鬼殺隊当主「産屋敷輝哉」に救いだされた行冥は、輝哉に深い恩義を感じて鬼殺隊入隊を決意しました。
行冥が扱うのは「岩の呼吸」です。
鉄球と斧を鎖でつないだ、特殊な形状の武器で戦います。
鬼舞辻無惨と鬼たち
鬼舞辻無惨に血液を与えられ、不死の体を得た者たちを鬼と呼びます。
強い鬼を集めるため、また日光を克服できる鬼を生み出すために、無惨はたくさんの人々を無差別に鬼にしてきました。
鬼になると、人だった時の記憶を失くしてしまう者が多く、どんなに愛する人、大切な人でも本能のままに食い殺してしまいます。
鬼たちの弱点は日光に当たることと、日輪刀で頸を斬られること。
そのため日中鬼たちは、日の当たらない場所に身を潜め、じっとしているそうです。
鬼舞辻無惨(きぶつじむざん)|関俊彦
鬼舞辻無惨は、平安時代に生まれた人間です。
病弱で、20歳まで生きられないと言われていた無惨は、ある医師の治療により思いがけず不死の体を得ることになりました。
共感能力が著しく低く、まるで昆虫の如く己の生存本能を指針に生きる無惨。
彼の身勝手で傲慢な行動は、数えきれないほどの人々を不幸に陥らせてきました。
擬態が得意で、大人から子供、女性に至るまで様々な姿に変身することができます。
累(るい)|内山昂輝
下弦の伍・累は、子供のような姿をした鬼です。
「家族の絆」に執着心を持っており、自分より格下の鬼を暴力で支配しながら、那田蜘蛛山で共同生活を送っていました。
人間だった時は、走るどころか歩くのもままならいほど病弱だった累。
自身も病弱だった無惨は、累の境遇に共感したのか、特別気に入っているようです。
累が家族に執着している理由は、鬼となり、最愛の両親を自ら手にかけてしまったから。
母と父に会いたい、守られたいという思いから、鬼となって20年弱の間、家族ごっこを続けています。
魘夢(えんむ)|平川大輔
下弦の壱「魘夢」は、人々に望む夢を見せることができる鬼です。
無惨に心酔しており、殺されそうになっても頬を染めて喜ぶ異常性をもつ魘夢。
魘夢は人間の頃から、人の不幸や、苦痛に歪む表情を見るのが大好きなサディストでした。
鬼となってからは、病気や辛い出来事に直面して絶望の淵にいる人間を集め、望む夢を見せてやるかわりに手下として扱っていました。
与えられた任務に関しては慎重で、綿密な計画を立ててから臨む策士です。
猗窩座(あかざ)|石田彰
猗窩座は、全身に刺青がある赤髪の鬼です。
強さに対し異常な執着心を持ち、鬼になってからほとんどの時間を鍛錬に費やしています。
鬼でありながら人間が好きで、強者に出会うと嬉々として話しかけ、鬼に勧誘する猗窩座。
しかし弱い者に関しては「虫唾が走る」と言い、殺そうとする理不尽さを併せ持ちます。
人間だった時は血気盛んな青年でしたが、最愛の人を不運な事件で失い、絶望の淵にいたところを無惨に無理やり鬼にされています。
ちなみに人間だったころの猗窩座の趣味は、意外にも「絵を描くこと」でした。
堕姫(だき)
上弦の陸・堕姫は「蕨姫花魁」として遊郭に潜み、人間に紛れていた鬼です。
遊郭の最下層、羅生門河岸に生まれた堕姫は、ひどい環境の中、兄の妓夫太郎と身を寄せ合って暮らしていました。
美しいものに拘り、醜いものを極端に嫌う堕姫。歪んだ価値観を作り上げたのは「美」こそが物事の判断基準だった遊郭の環境でした。
精神が幼く、追い詰められると子供のように泣きじゃくる堕姫。
無惨に心酔していますが、無惨は堕姫を「頭の悪い子供」としか思っていないようです。
妓夫太郎(ぎゅうたろう)
普段は上弦の陸「堕姫」の背中に融合している堕姫の兄「妓夫太郎」。
堕姫とは桁違いの強さを持ち、妹が危機にさらされると登場します。
遊郭の最下層、羅生門河岸に生まれた妓夫太郎。
口減らしのため、母親の腹の中にいる時から何度も殺されそうになりながら育ちました。
食べ物も十分に与えられず、空腹を感じたら鼠や虫を喰らって生きてきた妓夫太郎。
最悪の生活は、美しい妹「堕姫」が生まれたことで少しずつ変わり始めます。
美が価値基準となる遊郭で、美しい妹がいることは、妓夫太郎の誇りでした。
妹を溺愛している妓夫太郎。堕姫の我儘な性格は、彼によってつくられたと言っても過言ではなさそうです。
童磨(どうま)
上弦の参「童磨」。いつも柔和な笑顔を崩さない鬼です。
堕姫と妓夫太郎を鬼にスカウトしたのが童磨でした。
いつも穏やかな口調で話す童磨ですが、どこかズレており、他人の神経を逆なでします。
それもそのはず、童磨には生まれた時から感情がなかったのです。
童磨は、喜びや悲しみ、怒りという人々が当たり前にもつ気持ちを理解することができません。
感情がなく不気味なのか、能力が高いにもかかわらず無惨から苦手意識を持たれています。
珠世(たまよ)|坂本真綾
珠世は、無惨によって鬼にされ、自力で無惨の支配から抜け出した女性です。
童顔であるため、15~6歳に見える珠世ですが、実年齢は●200歳を超えています。
鬼でありながら、自らの体をいじることで、人を喰わずとも生きることができる珠世。
彼女の目指すものは、無惨への復讐です。
珠世の血鬼術は「惑血・視覚夢幻の香」と「白日の魔香」。
自らの血の匂いをかいだ者に幻覚を見せたり、脳の機能を一時的に低下させたりすることができます。
愈史郎(ゆしろう)|山下大輝
愈史郎は、珠世により鬼にされた少年です。
200年以上に渡る研究の中、珠世が鬼にすることができたのは愈史郎ただ一人でした。
もともとは、病気で死にかけていた愈史郎。
命を救ってくれた珠世に心酔しています。
愈史郎の扱う血鬼術は「紙眼」。
視覚を他者と共有したり、他人の視覚を操ったり「目くらましの術」と呼ばれる結界のようなものを作ったりと、視覚に関するオールマイティーな異能を持ちます。
鬼殺隊を支える人たち
戦闘の事後処理や雑務を担う「隠」をはじめとし、隊士を育てる「育手」、隊士の治療を担う蝶屋敷の少女たち、日輪刀を作る「刀鍛冶」など、鬼殺隊はたくさんの人々により支えられています。
鬼殺隊の存続に欠かせない仲間たちを、一部紹介します。
鱗滝左近次(うろこだきさこんじ)|大塚芳忠
炭治郎、義勇をはじめとし、たくさんの隊士たちを育て上げた男、鱗滝左近次。
彼は過去に水柱を務めた鬼殺隊の実力者です。
炭治郎に厳しい修行を課していた鱗滝ですが、心根は優しく、弟子たちはみな鱗滝を慕っています。
常に天狗のお面を身に付けている鱗滝。
優しすぎる顔立ちを鬼に馬鹿にされるのが嫌で、素顔を隠しているようです。
鋼鐵塚蛍(はがねづかほたる)|浪川大輔
鋼鐵塚蛍は、炭治郎の担当刀鍛冶です。
刀鍛冶として腕は立つものの、刀への愛情が強すぎて少々面倒くさい鋼鐵塚。
与えた刀を折ろうものなら、激怒し包丁を持って隊士を追いかけまわします。
37歳と大人であるにもかかわらず、ひどい癇癪持ちで、年下の炭治郎に呆れられるほどです。
刀鍛冶の里の習わしにより、常にひょっとこのお面を身に付けていますが、その素顔は意外にも整っており、内面と見た目にギャップがあります。
人々を惹きつける鬼滅の刃。まだまだ目が離せません!
老若男女問わず人気があり、もはや国民的アニメと言っても過言ではない鬼滅の刃。
人々を惹きつけてやまない理由の一つとして、細部まで作り込まれた人物設定があげられます。
鬼滅の刃に登場するキャラクターたちは、主要人物はもちろんのこと、脇役に至るまで一人ひとりが生きているのです。
今回、遊郭編までを紹介しましたが、鬼滅の刃にはまだ「刀鍛冶の里編」「柱稽古編」「最終決戦編」と、手に汗握る展開が残っています。
ぜひ今のうちにアニメを見て、次回作に向けて備えておくことをおすすめします。