映画「天気の子」の聖地となった代々木会館。この映画のロケ地として、もっとも人が訪れていたのでは?と思うくらい撮影する方が多くいました。

映画内では主人公の運命を左右する重要な場所。ただ、2019年の10月時点では、映画で観られたような外観はなく、工事用のシートが掛けられてしまっています。

SNSでは、今の代々木会館がなくなっていく状況に寂しさを感じるファンも大勢いました。今回の記事は「解体・立て替え」が決定している代々木会館について、今の状態を少しでも記録に残せればと思っています。
●現在は立ち入り禁止となった内部
●代々木会館の登場シーンや屋上の神社
こういった内容を紹介していきます。
[metaslider id=9502]映画『天気の子』の聖地巡礼。前作『君の名は。』に引き続き、本作のロケ地も観光スポットなりました。今回の記事では、『天気の子』の「聖地巡礼マップ・最寄り駅から現地までのアクセス・周辺情報[…]
「天気の子」の代々木会館登場シーン!

「天気の子」の中で、代々木会館は重要なシーンから隙間のシーンでも登場します。以下では重要なシーンについて紹介していきます。
陽菜が晴れ女の力を得る場所

ただ、代々木会館の屋上に小さな神社(鳥居)はありません。屋上部分だけ「朝日稲荷神社」がモデルとなっています。
映画「天気の子」で重要な役割を果たした代々木会館「屋上の神社」。映画では代々木会館の上にあるかのような描写でしたが、実際にはありません。屋上にある神社のモデルとなったのは朝日稲荷神社(あさひいなりじんじゃ)といわれています。[…]
スカウトマンをしているチンピラから、帆高と陽菜が逃げ隠れた場所も代々木会館です。陽菜は帆高を屋上に連れ、「今から晴れるよ」というセリフ後、東京に晴れをもたらします。
「#天気の子 」4D版がすごく気になる。天気の子の世界観を味わいたい😁DVDも早くほしい(笑) pic.twitter.com/I61zLNWSOw
— TORU @ ワークドットライフのWeb編集者 (@photo_dot_life) October 3, 2019
映画終盤に陽菜が世界から消えてしまいますが、彼女を救うべく帆高が向かった場所も代々木会館でした。
代々木会館の屋上に神社(鳥居)は存在しません
代々木会館の屋上にある神社は、映画において重要な場所のひとつですが、実際の屋上は老朽化で崩れかかっています。

非常階段も存在しません
帆高は陽菜を救うため、警察をふりきり代々木会館の屋上へと向かいます。その際、利用したのが錆びてボロボロになった非常階段でした。
しかし、代々木会館には非常階段がありません。現実にあるのは以下写真のような階段です。

だいぶ年代を感じる階段ですね。映画の階段もここをイメージしたものかもしれません。
代々木会館は代々木駅からも撮影可能
代々木会館は建物真下や近くから撮影するのもいいですが、代々木駅のホームからならビル裏側や屋上も撮影できます。完全に解体されてしまう前に撮影しておきましょう。
代々木会館の基本情報(築年数・階数など)
施設名 | 代々木会館(よよぎかいかん) |
---|---|
所在地 | 東京都渋谷区代々木1-35-1 |
階数 | 地上8階地下1階 |
延床面積 | 1,868.88 m² |
アクセス | JR代々木駅から徒歩1分 |
築年数 | 1964年(昭和39年) |
駐車場 | 近辺に多数あり(Googleマップで確認) |
最寄り駅代々木駅から代々木会館へのアクセス・行き方
JR代々木駅すぐそばに位置しています。南新宿駅(徒歩4分)や北参道駅(徒歩7分)からも行けますが、代々木駅がおすすめです。
代々木会館の聖地巡礼情報
代々木会館は「天気の子」で重要な役割を果たしており、聖地巡礼で1番外せない場所と言っても過言ではありません。寂れた外観が特徴的で、代々木の九龍城とも呼ばれています。


JR代々木駅から徒歩1分の場所にあり、近くには同じく「天気の子」の聖地である「ドコモタワー」が建っています。暗くなってから聖地巡礼すると、以下写真のようにドコモタワーのライトアップも楽しめます。

映画内でも「代々木会館」と「ドコモタワー」はセットで映っているシーンが多くあり、聖地巡礼される方は映画同様に撮影している人も多いです。
新海誠監督による映画「天気の子」は、東京の街をモデルにしており、「新宿・渋谷・港区」など実在する建物が多く登場しています。同映画の中で、主人公陽菜が初登場した病院のシーンにひっそりと映っていたのがドコモタワーです。今回はドコ[…]
代々木会館は1974年に放映されたテレビドラマ「傷だらけの天使」の舞台にもなりました。(参考:「傷だらけの天使ビル」が解体へ )
代々木会館は本屋などが入るテナントビル
そもそも代々木会館とは、いったいどんな建物なのでしょうか?会館と聞いて市民会館のような場所を想像する人もいるかもしれませんが、実は「住居スペース・飲食店・事務所・本屋」などが入っている複合ビルです。
竣工した1964年頃は居酒屋やパチンコ客で賑わっていたようですが、時代が変わるにつれ周辺のビルも建て替えられ、飲食店も閉店し、やがて活気を失っていきました。
代々木会館は2020年1月までに解体予定

代々木会館は地下と4階から屋上までが廃墟になっていましたが、2019年に解体が決定しました。7月末には立ち入り禁止になり、8月1日には解体工事が始まっています。解体工事は2020年1月31日に終了する予定です。
代々木会館の内部は落書きがたくさん!

現在は立ち入り禁止となった代々木会館の内部。外観と同じく寂れており、落書きも多いです。こうやってみると雰囲気ある階段ですね。代々木会館内だけでなく、階段の一つ一つに歴史を感じます。
代々木会館の中には中国研究者に愛されてきた「東豊書店」も

上の写真はミナミさんにご提供いただいた中国語専門書店(東豊書店)の写真です。映画には登場していませんが、知名度のある書店です。
残念ながら2019年の6月末に閉店してします。台湾からも資料を探しに来る人がいるほど専門書が多くある貴重な書店でした。
天気の子聖地巡礼での注意点
代々木会館は2020年まで解体工事中です。写真は、あくまで外観の撮影にとどめておき、内部には立ち入らないようにしましょう。かなり古い建物です。「間違っても屋上に登ろう!」とは思わないようにしてください。