在宅勤務で課題が浮き彫りになっている企業が多い中、リモートワーク(テレワーク)で成果を上げている会社があります。
「残業が7%減、利益が44%増」というアクトインディ株式会社です。
(参考:労働新聞社)

同社は、親子でお出かけできる情報サイト「いこーよ」を運営している会社です。年間の利用者が3,000万人以上ということもあり、知っている方も多いのではないでしょうか。
今回の記事では、アクトインディ社が提唱する「幸せな働き方」について、リモートワークやフルフレックスといった視点から紹介していきます。
アクトインディ株式会社の事業や社風
2003年6月に創業したアクトインディ株式会社。創業当時は葬儀関連の仕事をしていましたが、2013年頃に「子育て事業」に完全シフトしています。
同社では、会社として大切にしていることが2つあります。
「くそまじめ」で「やんちゃ」
価値を創造し続けるため、「くそまじめ」に取り組むこと。前例がなく一般的にタブーだと思われても「やんちゃ」に取り組むこと。
そこから生まれたサービスが、代表的なサービスである「いこーよ」なのかもしれません。
「親子の“楽しかったね”を増やす」をテーマとして、2008年に本サービスを立ち上げています。全国の「おでかけスポット・イベント情報・体験記」など、子どもとおでかけする際に利用されている情報サイトです。
会社概要
会社名 | アクトインディ株式会社 |
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代表 | 下元敬道 |
設立 | 2003年6月 |
資本金 | 6,000万円 |
所在地(本社) | 東京都品川区西五反田1-27-2-8階 |
スタッフ数 | 社員70名 パート30名(2019年10月時点) |
事業内容 | インターネットサービス・イベント事業 |
運営会社のURL | 運営会社のURLはこちら |
働き方の大きな核はフルフレックス制度
「自立して自分でしっかりやるべきことをやっていれば問題ないよね・・・という考えが根本にある」
(出典:antena)
こう話すのはアクトインディ株式会社の下元敬道(代表取締役)さん。
アクトインディは、勤務時間を自分で決められるフルフレックスを採用しています。コアタイムもないので、タイムスケジュールを自由に決められます。
- 6時~7時まで仕事
- 7時~10時(お弁当作りや子どもの送迎)
- 10時~16時まで仕事
- 16時~17時(子どものお迎え・買い物)
- 17時~19時まで仕事
上記の働き方はあくまでも例になり、こういった柔軟な働き方をできるのがアクトインディの魅力。子育てしながら仕事ができるため、「育休制度」を必要としないのが最大のメリットですよね。
リモートワークを導入したキッカケ
アクトインディ社がリモートワークを導入したキッカケは、世間一般の会社とは理由が少し異なります。
- 社員が家族との時間を大切にできる環境
- 主体的に働いて成果を出せる環境
「労働時間を減らす」よりも、しっかりとした「目的意識」を持って働き方を変えることに重きを置いたのです。
会社の事業として「子ども」が中心となっていることもあり、ワークとライフの関係はとても重視しています。実際に「子育てを経験」することで、その経験値が仕事にも活かせ、ワークもライフも両方充実させることができます。
アクトインディの「会社と社員の両方が納得できる」働き方は、現在の日本において「理想の働き方」と言えるのではないでしょうか。
全体の85%がリモートワークの利用経験あり
アクトインディでは、全体の85%がリモートワークの利用経験者。社員だけでなく、パートも利用できる制度となっています。利用方法も様々です。
- 毎日利用
- 週に2~3回利用
- 1日の決まった時間だけ利用
毎日利用している人もいれば、週に2~3回の人もいたりと様々。「1日の決まった時間だけ利用」というのも、興味深い利用方法です。
リモートワークを有効活用!
実際に、リモートワークを利用している社員さんの例を紹介します。
中途入社して丸2年。中学1年と小学校2年生のお子さんを持ち、「事業推進」を担当する鎭目美代子さんは、早く帰る日が週2回・遅くなってもOKな日が週3回
(出典:antena)
子育てをしている社員は、子どもが体調を崩したときや学校行事など、ライフに重きを置かなければいけないことが多いですよね。
そんなとき、一般的には「有給」を使用しなければいけないところですが、アクトインディ社では問題ありません。チャットツールで「現状報告」を行い、一時的に仕事を離れ、用事が済んだら仕事に戻ることが可能なのです。
このように、同社ではフレキシブルに働ける環境が整っています。
最適を考えて行動する風土が根付いている
上記のように社員が個人個人で動いているため、問題が起きてもおかしくないように思えます。
しかし、社内ルールを限りなくシンプルにし、「全体最適を考えて行動しよう」というのがアクトインディの合言葉。
結果的に、自分のことだけでなく、「チームが上手く回るかどうか」まで考え行動できる組織になっているようです。
感謝する気持を形にしたアクトインディの福利厚生
- 父の日手当
- 母の日手当
- 敬老の日手当
- 墓参り手当
- リスペクト手当
- カフェ手当
- 副業OK
アクトインディでは、このような「おもしろい福利厚生」があります。
家族や普段お世話になっている人への感謝する気持ちを大切にし、「会社の文化」として福利厚生を提供しているのです。一部詳細を紹介していきます。
リスペクト手当
弊社では「リスペクト手当」という制度がありまして、定期的に一緒に仕事したメンバーに対して、各人が ポイントとメッセージを送れます。これがちょうど本日、解禁になりました。これを読むだけで、またがんばろうという気持ちになります。٩( ๑•̀o•́๑ )و
— 【公式】いこレポ@ほぼ中の人・ときどきカズくん/親子の遊びまとめニュースサイト (@ikorepo) May 7, 2019
リスペクト手当とは、社員1人につき100ポイント付与され、そのポイントを好きなように送れる制度です。
ポイントと一緒にメッセージも送れるようになっており、普段お世話になっている人に向け、感謝も一緒に伝えられるようになっています。
対象となるのは役員を除いた全員。社員だけでなく、パートも参加できるステキな福利厚生となっています。
100ポイントは分散して送れるようになっており、送られたポイントは現金に換算される仕組みです。仕事の振り返りとしてもよいキッカケとなっており、社内では好評のようです。
普段からコミュニケーションをしっかり取っていても、あらためて感謝の言葉を頂けるとモチベーションも上がりますよね。
リモートワーク制度ができた背景
アクトインディで働く社員の7割は、小学生以下の子どもがいるお父さんお母さんです。
まだまだ手がかかる年代の子どもを持つ社員が多かったこともあり、「働きやすい環境」を整えたとのこと。そのうちの1つは「リモートワーク」だといいます。
子育て支援事業していることも後押しした形となり、ライフにはもちろんワークにも好影響が出ているといいます。
事業の企画や記事のネタについて、実際に子育てしている社員からフィードバックをもらえるのです。
会社が目指していた「成果が出せるワークの環境」と「充実したライフの環境」が整いつつあり、ますますこれからが楽しみな会社ではないでしょうか。
子どもと一緒に毎日夕飯が食べられる働き方を目指す
「子供と一緒に夕食を食べる時間は子供が健全に育つために大事で、親にとっても価値ある貴重な時間。が、日本で働いていると、それがなくて当たり前という状況になってしまう。それはすごくもったいない!」
(出典:antena)
アクトインディが目指すのは、「子どもと一緒に毎日夕飯を食べられる働き方」です。仕事が多忙になり、終電帰りが当たり前。家庭のことはパートナーに任せっきり。
このような形を変えるために、アクトインディの働き方が社会に浸透していければよいと願うばかりです。